読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

黒い虹と気球

小説や漫画の本中心に感想を書きます (本によって発売直後に感想を書いている場合があります。ネタバレなどにはご注意ください)

『それでも町は廻っている』: 感想

おはようこんにちはこんばんは。今日も一日元気に過ごしていますか。

九月に入り気温も下がってきました。過ごしやすくはなったんですが、夜が肌寒くなりましたね。上もちゃんと着て寝るようにしましょう(もしかして上着ずに寝てるの僕だけ?)

 

さて、更新頻度がおかしいことになってますがこの記事、二日にわたって書いています。時間が微妙に取れず、日にちをまたぎながらの執筆になってしまうことをご了承ください。多分これからもそういうことが続くと思うので、一日で書けたとしても挨拶は「おはようこんにちはこんばんは」で統一(?)させます。ご理解のほどよろしくお願いします。

 

(※ブログを書くペースですが、月に2、3回のペースで書いていきます)

 

そして今回は何を紹介するか悩んでたんですが(小説、映画と来て次は漫画だ!と家の本棚を探ってた訳です)、棚にあるどの本も「もう知ってる」って言われそうだったんです、、

 

みんなが「もう知ってる」漫画の中で、ふと目に飛び込んできたのが今日紹介する「それでも町は廻っている」でした。

 

 f:id:galileo8:20160911195330j:image

 それでも町は廻っている(1) (ヤングキングコミックス) https://www.amazon.co.jp/dp/B00GD2GVI4/ref=cm_sw_r_cp_api_jFt1xbNNYVNJF

 

あっ。「もう知ってる」って人います?その人たちは申し訳ありません、、

 

結構前にシャフト制作のアニメにもなってるので知ってる人もそうでない方もいるかもしれませんが、僕としては大好きな漫画のひとつです。けれどあまり周りでこの漫画の話題を聞かないので(好きな人は好きなんでしょうが)、この場を借りて紹介したいと思いました。

 

大まかなあらすじを紹介します。

 

高校生になった嵐山歩鳥(あらしやまほとり)は、昔から世話になっている町内のお婆さんに「喫茶シーサイド」という店でバイトとしてメイドになってくれと頼まれます。なぜメイドなのかと聞くと、「流行りだから」とのこと。

 

しかし、読者の想像しているようなメイド喫茶とは程遠く、メイドはお婆さんと歩鳥の二人だけ。喫茶店なのに紅茶が出されない。いつも来る客は町内のおじさん連中だけ。

その後、歩鳥の友達、辰野俊子(通称タッツン)が喫茶シーサイドで働くことに。理由は歩鳥の幼馴染、真田広章(さなだひろゆき)がこの喫茶店に来るため。

 

f:id:galileo8:20160911210326j:image

↑広章目当てに喫茶シーサイドで働き始めるタッツン。

 

f:id:galileo8:20160911211333j:image

↑ちなみに広章は歩鳥が好きだったりします。悲しきかなタッツン...

 

おおまかな予備知識はこれだけです。コメディ漫画なので一話完結の話がほとんどで読みやすい形式になっています。

 

でもこれだけじゃないんです。この漫画をなぜこの場で紹介したいのか。それは他のギャグ、コメディ漫画にはない要素があるからなのです。

 

まず1つ目が「時系列の順番」。

そうなんです。この漫画、あくまで若い巻が一番古い時系列であるとは限らないのです。歩鳥たちが高校一年かと思いきや次の話では三年になってたりと時間がばらばら。けれど不思議と全然違和感なく読めてしまうんです。一話完結型の強みですね。

(時系列がばらばらだと分かるのは歩鳥の髪型や話している内容でわかります)

 

二つ目は「伏線」。

歩鳥たちのささいな行動が今後の話で重要な役目を果たすことがあるんです。なので「あれ?これどっかで見たやつだぞ」というものも前の話など読み返すとこんな所で既に出ていたのか!と驚かされます。

あと歩鳥が推理小説が好きなためか、謎解きのような要素もあるのですが、そういう話が出てくるためか今までの話のコマを丁寧に読んでしまうのも実に作者の思うツボって感じがします笑。

 

f:id:galileo8:20160911211038j:image

↑歩鳥がお土産(?)で買ってきた訳の分からない置き物。

 

そして三つ目。「オカルト」

この漫画特有の要素の一つです。歩鳥の先輩、紺双葉(こんふたば)や昔から面識のある亀井堂静(かめいどうしずか)という古道具屋を営む人がいるのですがこの人達が大のオカルト好きで、たびたび歩鳥の前にオカルト話を持ち出してくるんです(この二人が出てこなくてもオカルト話はたびたびあります)。自ら率先してオカルト現象を解明しに行ったり、実際に怪事件に遭遇したり。

話によっては本当に怖い話もあったりするのが読んでて楽しいです(怖いのが大好きな人)。

何より部分的に解明できて、完全には解明できていない所が読後にぞくっとされます。

 

以上、この三点がこの漫画の特徴であり、魅力ですね!

 

いや本当に上手くできた話です。読後に思わずおおおって声漏らしてしまうこともあったりするんですよこれ!笑

まだ一巻から揃ってる書店は結構あるので近所のお店で見かけたときは是非読んでみてください。

 

******

最後にこの漫画の個人的に一番面白かった話を紹介します。

9巻、70話として収録されている「大人買い計画」という話です。アニメの方も多分これで有名になったんじゃないかな、、

 

先ほど紹介した古道具屋、亀井堂静の話です。

ある日、夜遅くにパソコンで小説を書いていた静は机の上にあった奇妙な色のお菓子を見つけます。

「毛利屋 べちこ焼き」と書かれたそれを静は何の躊躇もなく一口。

f:id:galileo8:20160911211230j:image

んん!?旨!!美味しかったそのお菓子を一瞬にして食べてしまいます。あまりの美味しさに慌てて祖父にこのお菓子をどうしたのか聞きました。

祖父曰く、そのお菓子は知らないおじさんから貰ったそう。貰ったのはその一枚だけで変な色だったから食べずに机に置いていたとのこと。

コンビニに売ってるのかなと静は明日このお菓子を買い占めようと計画します。

そして明日、いつもは遅くまで寝ている静も珍しく早起きでコンビニを廻ります。しかしどのコンビニにも「べちこ焼き」は売っていない(歩鳥たちにも珍しいねこんなに朝早くにと言われる)。

結局静は通販で売ってないかインターネットで検索をかけてみます。

しかしヒットは0件。

パッケージの裏に記載されていた製造元の電話番号に問い合わせてみてもこの番号は現在使われていない。

不思議ですね、、、

こうなったら直接、製造元に出向くしかない。

静はパッケージに書かれていた製造元のC県を訪ねます(ものすごい行動力)。

 

f:id:galileo8:20160911211059j:image

↑お菓子のためにC県に出向く静

 

うなぎが大好きな静はC県の飲食店でうな重を注文、試しに店員に毛利屋というお菓子屋さんを知らないか聞いてみる。

すると店員さんは「もしかしてべちこ焼きかい?」

!?もしやと思ったのもつかの間、続けて店員さんは

「お客さんで三人目だよ。悪いけど毛利屋なんて店は知らないねえ」

東京からはるばるここまで来るなんてよっぽど美味しいお菓子なんだろうねえ、店員さんは呆れた声で言いました。

自分の他にもこの県を訪ねた人が二人いた。

しかしこの県には毛利屋というお菓子はない。

次第に自分は夢を見ているんじゃないかと疑い始めます。これは現実か?本当に私はべちこ焼きを食べたんだろうか。

ついに頭がおかしくなり、結局何の成果のないまま静は東京に戻ることになります。

最後はべちこ焼きの味を再現しようと喫茶シーサイドで歩鳥たちと試作しますが全然違うものばかり。歩鳥からは「これ未来の食べ物じゃないの?現代の技術では作れっこないよ」と言われ物語が終わります。

 

 f:id:galileo8:20160911205729j:image

↑9巻表紙裏に描かれた、ものすごい色のお菓子「べちこ焼き」

 

核心的な部分は省きましたがこんな話です。

真相は何だったのか、べちこ焼きとは何だったのか、気になった方は是非本編を読んでみてください笑。